#23 妄想サーフトリップへ

Posted on : July.22.2022

頭の中でサーフトリップへ

新型コロナウイルスの流行により特に海外へのサーフトリップが制限されて久しい昨今ですが、一部の国と地域では規制が緩和され、以前に比べると少し海外旅行がしやすくなった感があります。それでも国内の感染者数は未だ一進一退の様相で、「さぁ、こぞって海外へ出かけよう!」という状況からは遠い。そこで、もうしばし我慢が強いられる現在は、いつか自由に行ける日を夢見て、妄想してみるのもおもしろいでしょう。Hurleyの主要なライダーたちのお気に入りのトリップ先を、それぞれ挙げたポイントの特徴とともにご紹介します。脳内で理想のサーフトリップに思いを馳せてみてください。

河村海沙:カリフォルニア
「カリフォルニアには波の良いポイントがたくさんありますよね。それにファッションやカルチャーなどもおしゃれ。雰囲気も大好きな場所です」

アメリカ西海岸に位置するカリフォルニアは長い海岸線を有し、一年を通じてコンスタントに波が押し寄せるエリアです。ビーチブレイクからリーフブレイクまで波のタイプも幅広く、自分の好みの波を探せるのも人気の理由。世界的に有名なポイントとしては、サンクレメンテのトラッセルズを筆頭に、サンタクルーズのスティーマーレーン、サンタバーバラのリンコン、ロサンゼルスのマリブ、サンディエゴのブラックスなど、枚挙にいとまがありません。どちらかといえばライトの波の方が多く、チューブを形成するような波というよりも、長いウォールが張るマニューバー向けのブレイクです。

カリフォルニアは広大な州なので、ポイントも離れている場合が多いのですが、だからこそ各ポイントでそれぞれのコミュニティがあり、それを感じるのもカリフォルニア旅の醍醐味。もともとハワイから入ってきたサーフィンカルチャーが、カリフォルニアの豊富な波とアメリカ本土の自由な空気のもと、独自の路線で成熟し、さらに細分化していった形です。サーフィンの世界的トレンドもカリフォルニア発信のものが多数で、ファッションも世界的な潮流を生み出しています。乗っても楽しい、見ても楽しい場所といえるでしょう。

岩見天獅:インドネシア・バリ島
「バリはいろんなところでパーフェクトな波が割れていて、すべての種類の波が揃っているから好きです。たくさん練習ができますからね。あと、ご飯が美味しいところもお気に入りのポイントです!」

波の宝庫と呼ばれるインドネシアの中で最もポピュラーなのがバリ島。日本と同じアジアで、アクセスも7時間弱と容易、そして時差もほとんどないという理由から、日本人にも人気の高いサーフデスティネーションです。波のクオリティはいわずもがな。プロサーファーをもってしても「パーフェクト」と言わしめるほどで、しかも島のあちこちでいろんなタイプの「パーフェクト」な波が割れています。クラマスやウルワツなどは特に有名で、シーズンともなれば常に多くのサーファーで賑わっています。

バリ島がサーフトリップ先として人気なのは、コンスタントにハイクオリティな波がブレイクしているからという理由だけではありません。実はその島のコンパクトさにも関係していて、なかなか長期の休みが取れない人でも、バリエーション豊かなバリ島のサーフィンを十分に堪能できるから。また、旅行者にとっては自分のレベルや好みに合ったその日のベストスポットを案内してくれるサーフガイドの存在も無視できないところです。

田中大貴:インドネシア・ロンボク島
「ロンボク島はサーフィンを好きになったきっかけの場所。大自然に囲まれた綺麗な景色の中に、初心者から上級者まで誰もが笑顔で楽しめる極上の波があるところがお気に入りです。村の人たちもみんな優しくて、そこでサーフィンの楽しさを学びました」

ロンボク島はバリ島に次いで人気の高いインドネシアのサーフトリップ先です。その理由は、バリ島から飛行機でわずか30分とアクセスが良く、混雑も比較的避けられるから。もちろん波質も極上で、少し足を伸ばせば良い波に乗れる可能性が高くなるので、バリ島への旅のついでに行く人も多いようです。

自然が多く、昔ながらのインドネシアの雰囲気を残しているところもグッとくるポイント。良い意味でサーフィン産業が発達し過ぎていないので商業的な側面が少なく、現地の人たちとの素朴な触れ合いを楽しむことができるでしょう。

ロンボク島の中で最もポピュラーなポイントはグルプック。インサイド、カメ、コドモポイント、アウトサイドと4つのポイントに分かれており、レベルに応じて入る場所を選ぶことができます。ジュグンと呼ばれる小型ボートでビーチからアクセスするのが一般的で、その雰囲気もサーフトリップ感を高めてくれます。

大原洋人:インドネシア・メンタワイ諸島
「一番のお気に入りはメンタワイです!ずっと前から行きたかった場所で、数年前にようやく行くことができて、毎日最高な環境でサーフィンしまくれました。良い波でした!」

世界一良い波が割れる場所と言っても決して過言ではないのがインドネシアのメンタワイ諸島。すべてのサーファーにとって憧れの場所であり、いつかは訪れてみたいサーフトリップ先です。

メンタワイがサーファーにとって人気な理由は、なんといっても波のクオリティ。チューブありマニューバーありで、ロングライドも可能な波がライト、レフトともに至る所でブレイクしています。そのバリエーションの豊かさは他に比する場所がなく、その日のうねりの向きや風向きによってマッチするポイントが複数見つかるはずです。要求されるサーフィンスキルは高めですが、これはつまりプロサーファーをも興奮させるだけの波が割れているということに他なりません。メンタワイの場合、ホテルやリゾートにステイして近場のポイントでサーフィンするのも楽しい旅のスタイルですが、ボートにステイしながらベストな波のポイントへ移動してサーフィンをするスタイルが特におすすめ。いろいろなタイプの波が割れるメンタワイの底知れぬポテンシャルを存分に味わうことができるでしょう。

ピーキーなライトのバレルが味わえるホローツリー(通称HT)や、ロングライト可能なレフトのチューブが特徴のマカロニなどが特に有名ですが、それ以外にもポイントが無数に点在しているので、自分好みの波を探すのもおもしろいはず。「サーファーの遊園地」の別名に違わないワールドクラスのサーフデスティネーションです。

インドネシア・サーフカルチャーの中心地ともいうべきバリ島。そこにはあらゆるサーファーを受け入れる懐の深さがあります。

想像を掻き立てる妄想サーフトリップ

4人のライダーのうち、カリフォルニアをピックアップした河村海沙以外の3人がインドネシアのポイントをお気に入りの旅先として挙げたわけですが、インドネシアの持つ可能性は確かに無限です。バリ島、ロンボク島、メンタワイ諸島の他にも世界基準のポイントはあらゆるところに点在しています。もちろんインドネシア以外にもフィリピンやオーストラリア、南アフリカ、ポルトガル、モロッコなど、この広い世界には極上の波が割れている場所が多数あります。次に行こうと考えている場所やいつかは訪れてみたい場所など、いろいろと思いを馳せながら、ネットや本で調べて妄想してみるのもおもしろいはずです。

関連JOURNAL:https://hurley.jp/journal/journal_20/
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