一部の地域を除いて、日本は今、梅雨まっさかり!一般的に波がないと言われるこの季節ですが、だからこそイメージトレーニングをしてレベルアップを図りませんか?
海の中だけでは上手くなれない?
イメージトレーニング、略してイメトレ。サーフィンにおいて、このイメトレは非常に大事です。
その理由はいくつか挙げられますが、特にこの季節はイメトレに最適といってもいいのです。というのは、じめじめシトシトと天候が愚図つく梅雨のシーズンは、梅雨前線が波の元となるうねりを妨げるなどの理由により、全国的に波がないことが多いから。波がなければサーフィンはできない、それであれば他のことをするしかない。で、サーフィンのイメトレ、となるのです。
そもそもサーフィンというのは、海に入っていても波に乗っている時間は想像以上に短いもの。例えば、2時間1ラウンド、海にパドルアウトしていって、波がバンバン割れる状況下で乗れる人であれば20本くらいは波をキャッチできるでしょうが、1本につき30秒ライディングしたとしても、波に乗った合計時間はわずか10分。あとの1時間50分はパドリングしたり波待ちしたりという時間なのです。それくらいライディング時間という意味では短い。これがサーフィンはなかなか上手くならないと言われる所以です。
また、サーフィンの場合、同じ波は二度とやってきません。だからこそ、さっきやったターンを同じ場所の同じタイミングで練習したいと思っても、それは叶いません。つまり、反復練習が非常にやりづらい。最近はウェーブプールが普及してきて、機械が作り出す波で一つのマニューバーなりを反復練習しやすくなったとはいえ、それでもやはり固定されたフィールドではないため、練習は難しい。言ってしまえば、基本的にサーフィンは波の予測困難な変化に対して瞬時に反応して魅せるというスポーツなのです。
頭の中でライディング
そうした中で上手くなるためには、どうしても海という現場以外でのトレーニングも重要になってきます。中でも上手い人のライディング映像を観るというのは、最も簡単で効果的なイメトレの一つでしょう。
昔のサーファーは今のように気軽に映像を観られなかったので、何回も映画館に足を運んで、サーフィンの映像からライディングイメージを膨らませていったと言います。もう少し時代が進んでビデオテープの頃になっても、当時のサーファーは映像元が限られていたため、同じビデオをそれこそテープが擦り切れるくらいまで見返していたようです。今は巷に映像が溢れかえっており、YouTubeでもSNSでも簡単にいろいろなフッテージを観られるので、これを活用しない手はないでしょう。自分が普段サーフィンする場所の波に似たコンディションの映像を観て、実際の自分のライディングに重ね合わせてイメージするもよし。お気に入りのサーファーを見つけて、ターンの際の体重の掛け方や腕の動きを頭の中で作り上げていくもよし。ただ単純に気持ちよさそうなサーフィン映像を流し観て、サーフィンに行く気分を盛り上げるというのもいいかもしれません。
映像という意味では、世界最高峰であるワールドサーフリーグ(WSL)のチャンピオンシップツアー(CT)の試合を無料でライブ観戦できるのは非常にありがたい。通常であればなかなか行くことのできない会場で行われる世界トップのサーフィンが、スマホ一つあれば観られるのです。コンペを嗜好する人にとっては、またとない教科書でしょう。レベルが高すぎて真似はできないとは思いますが、それでも頭の中でライディングイメージを作っていくことはレベルアップという意味では大事です。もちろんロングボーダーはWSLのロングボードツアーを観て、自分のサーフィンの参考にするといいでしょう。
体を連動させる
さらに一歩進んだイメトレとしては、映像を観て頭の中で作り上げたイメージを元に、陸上で体の動きを真似てみるのもいい方法です。海に入ると咄嗟にその動きが出せないことも多々あるので、陸上でその動きをあらかじめ練習してみる。例えば波の形に似たスロープがあったら、それを利用して重心移動や顔の向きをイメージしてみたり、平面でテイクオフからワンターン目までの流れをやってみたり。頭と体を連動させるということでいえば、非常に効果的なイメトレと言えるでしょう。イメトレという意味からいうと少し外れた形にはなりますが、もちろんスケートボードを使った陸上トレーニングも、海から離れたときの練習方法としては有効です。
海に行きたいけど行けない。サーフィンしたいけど波がない。そんなときに実践してみたいイメトレ。みなさんもぜひ上手く活用して、海でのレベルアップに役立ててみてください。