#52 朝イチのサーフィンと夕暮れ時のサーフィン

Posted on : August.30.2024

朝一番でサーフィンする爽快さ。日が暮れる間際に海へパドルアウトする気持ち良さ。どちらもサーフィンの楽しさを存分に味わわせてくれるプレミアムタイムです。今回はその醍醐味と、なぜサーファーは朝と夕方に海へと向かうのか、その理由を探っていきます。

「サーファーは朝が早い」とはよく言われる言葉です。だんだんと日が短くなってきているとはいえ、まだまだ日の出の時間は早く、それに合わせるようにして朝早くから海へとパドルアウトするサーファーの姿を見かけることがあります。特に台風のときなど、波が良くなると驚くほど多くのサーファーたちが夜明けと共に海に入り、波を待っています。サーフィンをしない人たちからは、「なぜそんなに早くから?」と不思議に思われることも。では、そもそもなぜサーファーは朝早くから海へ向かうのでしょうか?

サーフィンを続けている人なら、その理由はわからなくても日中の方が風が強くなり、波のコンディションが低下する可能性が高いのは経験的に知っているでしょう。その理由を知るには、基本的な気象の知識を理解する必要があります。まず大原則として、空気は高いところから低いところに向かって移動します。いわゆる気圧の高いところから低いところに流れていくということ。空気が移動する=風が発生することになります。しかも高低差が大きければ大きいほど、天気図でいうところの等圧線の間隔が狭ければ狭いほど気圧の差が大きくなり、風が強く吹きます。これは水をイメージするとわかりやすいかもしれません。水も高いところから低いところに流れ、しかもその高低差が大きければ大きいほど流れは急になります。空気も同じなのです。

気温の変化が風を生む
また、空気は温かいほど軽く、冷たいほど重いというのも原則の一つ。つまり、気温が高くなればなるほど空気は軽くなって上昇していきます。ということは、地表近くの空気の密度が低くなるということにつながるので、気圧が低くなるということになります。気温が低くなる場合はその逆。空気が重くなるので気圧が高くなります。

もう一つ、知っておくべき原則として、陸地は海に比べて温度が変化しやすい性質を持っているということ。陸地の方が温度の変化に敏感に反応するのです。

これらの原則がどういう形で「サーファーは朝が早い」につながるかというと、朝は陸地付近の空気が太陽によってまだ温まっていないため、陸地と海の気温差が少ない。ということは気圧差が少なく、風が弱いということになります。サーファーなら誰しもが面ツルのグラッシーな波でサーフィンしたいと思うことでしょう。それが高確率で可能なのが朝なのです。また、夕方も同じことが言えます。日暮れに向かってだんだんと気温が低くなるため、気圧差も少なくなり、風が弱くなっていきます。

サーファーとしては晴れて温かい気温の中でサーフィンするのは気持ちが良いもの。ですが、晴れて気温が上がる日は陸地と海の気温差が大きくなるので、強い風が吹きがち。そんなジレンマがあります

良い波に出会うため
朝と夕方にサーファーが海へと向かうのは、こういった理由からです。では、朝と夕方だとどちらが良いのでしょうか?夜の間ずっと陸地の気温の方が海の気温よりも低いため、どちらかと言えば朝早くの方がクリーンな波に出会える可能性は少し高いかもしれません。ただし、あとは好みと言えるでしょう。朝起きて、頭をシャキッとさせるため、シャワー代わりに、1日のスタートを充実させるため…。そんな理由から朝イチにサーフィンする人もいます。逆に夕方の場合は、仕事終わりに汗を流すため、美味しい夕ご飯を食べるため、海上がりの一杯のため…といった理由が考えられます。あとは波のコンディション次第といったところでしょう。朝イチと夕暮れ時にサーフィンできるようにしておきながら、波がだんだんと下がってくる状況なのか、後半にかけて上がってくる状況なのか見極めながら、自分のサーフィンスキルや好みに照らし合わせて決めていくのが良いかもしれません。海の近くに住んでおらず、週末にしかサーフィンできない人は、休日には朝イチと夕方の両方ともサーフィンして過ごす、というのももちろん“アリ”なプランですね。

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