#44 ウェットスーツの正しいメンテナンス

Posted on : April.10.2024

長い冬が終わりを告げ、春がやってきました。気温が上昇し、水温も少し遅れて上がってきます。そうなるとウェットスーツも衣替えの季節。厚手のウェットから薄手のウェットに着替えて、身軽になってさらにサーフィンが楽しくなってくるでしょう。一方でこれからしばらく着用しない厚手のウェットの保管方法に気を使うことも必要。今回は正しいウェットのメンテナンス方法のお話です。

季節の変わり目には…
日本各地では春を迎えています。地域によってはすでに春が終わりつつあったり、まだもう少し寒い日が続きそうだったりとまちまちではありますが、徐々に気温が上昇し始めているのはみなさんが感じられていることと思います。
そうなるとウェットスーツを厚手のものから薄手のものに切り替える季節の到来です。薄手のウェットに衣替えすると、体が軽くなってパドリングやライディングが楽になってキレが出たりするのはもちろん、心も軽やかになってくるはず。サーフィンがさらに楽しくなって、海に行く頻度も高くなってくることでしょう。
でも、ちょっと待って!冬の間ずっと活躍してくれた厚手のウェットはどうしますか?古くなって買い替えのタイミングであれば処分ということになりますが、次の冬も使うということであれば、きちんとしたメンテナンスは必須です。そして正しい方法で保管することで、ウェットの“持ち”が全然違ってきます。

丁寧に洗浄を
まず、しまう前にこれまで使ってきた厚手のウェットを、水もしくはぬるま湯で使って丁寧に洗いましょう。ウェットに付着した塩分を抜くように、バスタブに溜めた水かぬるま湯で行います。このとき、決して熱湯を使わないように!熱いお湯を使うとウェットのパーツをくっつけているボンドが熱によって剥がれてしまう可能性があります。そうなると本末転倒。長持ちさせるためのメンテのはずが、逆にウェットの寿命を縮めてしまいかねません。
ウェットを洗うときにぜひ使ってもらいたいのがウェットスーツシャンプー。サーフショップなどの専門店では、ウェット専門のシャンプーが売っており、それを使うときれいに汚れを落とすことができます。保管中にバクテリアなどの細菌の発生を抑える効果もあるのでおすすめです。良い香りがする製品もあるので、保管中の匂いも気にならないでしょう。

日陰で吊るし干し
洗い終わったら、ウェットを干して乾燥させます。完全に乾くまで干すようにしましょう。乾き切る前にしまうと、バクテリアなどの細菌が発生する可能性があり、匂いも発生してしまいます。そして干すときは、ウェットは裏返して、厚手のハンガーを使用するようにしましょう。厚手のハンガーを使用しないと、肩の部分などにハンガーの跡がつき、型崩れする原因になります。
また、乾かすときは、日陰に干します。早く乾かしたいからといって直接日光が当たる場所に干さないようにしましょう。ウェットスーツは基本的にゴムでできており、直射日光が当たると硬化したりひび割れたりすることがあります。劣化のスピードが早くなってしまうので、時間をかけて日陰でじっくり干しましょう。

冷暗所で保管
完全に乾燥したあとはしまうわけですが、そのまま厚手のハンガーを使用します。服などをしまうときのように、折り畳んでしまうと、折り曲げた部分に跡がつき、劣化の原因となってしまいます。後々ひび割れたり、裂けたりする可能性があります。
また、なるべく乾燥した場所で保管するようにしましょう。じめじめした場所で保管するとカビが発生する可能性があります。そうなると匂いも気になるようになりますし、なにより衛生的に良くありません。そして、季節の変わり目には保管場所を一度開放し、空気を入れ替えるとなお良し、です。

正しいメンテがウェット寿命を延ばす
これらが一連のウェットスーツメンテナンス方法となります。この方法はウェットだけではなく、ブーツやグローブ、ヘッドキャップをメンテする場合でも同じ。もちろん逆に薄手のウェットから厚手のウェットに衣替えするときにも適用できます。
そして、こうしてメンテをすることは、実は普段気づかないウェットの破れや傷などを発見する良い機会ともなります。小さな破れや傷は市販のウェットボンドで直すことも可能ですが、大きな修理が必要な場合はメーカーに依頼する方が良いでしょう。
きちんとメンテをしたウェットは次のシーズンでも快適に着用することができ、ウェットの寿命も確実に伸びます。もちろん日々のメンテがあってこそではありますが、衣替えのときには必ず正しいメンテをして、正しい場所に保管するようにしましょう。


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