#40 昨シーズンの男子ゴルフを牽引した2000年度生まれの男子版“プラチナ世代”

Posted on : January.25.2024

米女子ツアーを主戦場にプレーし、2024シーズンのシード権を獲得した西村優菜と古江彩佳。また吉田優利は、米女子ツアーの最終予選会で上位に入り、今シーズンの出場権を獲得している。彼女たちに共通するのは2000年度生まれということだ。この世代の女子プロは、“プラチナ世代”といわれているが、男子ツアーでも2023シーズンは2000年度生まれが躍動した年になった。

photo:Freepik

アグレッシブなゴルフで賞金王を獲得した中島啓太

2023シーズンは3勝を挙げて国内男子ツアーで賞金ランキング1位に輝いた中島啓太は、2000年6月24日生まれ。21年の「パナソニックオープン」で史上5人目のアマチュア優勝を達成し、22年9月にプロ転向したプレーヤーだ。
プレーの特徴は、何といっても攻めの姿勢だ。18年、19年に2年連続賞金王を獲得した今平周吾は、「今までの世代にはないアグレッシブな攻め方をする選手」と中島の印象を語っていたことがある。実際、昨シーズンのスタッツを見てみると、賞金ランキングと平均ストローク以外の部門では、バーディ率でランキング1位を獲得した。シーズンを通して攻める姿勢を崩さなかったことが賞金王戴冠の大きな要因になったに違いない。

蟬川泰果の武器はドライバーの飛距離と正確性

中島に次ぐ賞金ランキング2位に入ったのは、2001年1月11日生まれの蟬川泰果だ。東北福祉大4年時の22年に下部ツアーとレギュラーツアーでアマチュア優勝を達成した後、同年11月にプロデビューした。実質ルーキーイヤーとなった昨シーズンは、4月にプロ初勝利を挙げ、最終戦の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で2勝目を挙げている。
中島と同様にアグレッシブなプレーが持ち味で、昨シーズンのスタッツではバーディ率2位、イーグル率1位を獲得している。しかし、彼の一番の武器は何といってもドライバーだ。ドライビングディスタンスは306.57yで6位。また、“飛んで曲がらないドライバー”の指標となるトータルドライビングでも6位と、ティショットのアドバンテージを活かしたゲームメイクが魅力のプレーヤーだ。

堅実さと勝負強さを併せ持つ平田憲聖

昨シーズン、年間2勝を挙げた2000年度生まれはもう一人。11月26日生まれの平田憲聖だ。
大阪学院大3年時の21年、「日本学生ゴルフ選手権」を制して学生日本一に輝いた逸材は、中島や蟬川より先の21年12月にプロ転向している。
昨シーズンは、5月の「~全英への道~ミズノオープン」でプロ初勝利を挙げ、7月の「日本プロゴルフ選手権大会」で初の日本タイトルを獲得。賞金ランキング6位でシーズンを終えている。
プレースタイルは、飛距離を武器にアグレッシブに攻める中島や蟬川とは対照的だ。精度の高いアイアンショットとショートゲームの巧さは世代随一といわれるほどで、昨シーズンのリカバリー率は7位にランクインしている。また、昨シーズン優勝したのはホスト大会(ミズノオープン)とメジャー大会の2試合という点も特筆すべき点。ここ一番で力を発揮する勝負強さも平田の武器といえるだろう。

蟬川と大学同期の鈴木晃祐はバウンスバック率2位

中島、蟬川、平田とともに、優勝者や成績上位者だけが出場できる昨年の最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」に出場した鈴木晃祐は、2000年7月30日生まれ。学生時代は、17年に「日本ジュニア」で優勝し、東北福祉大在学時の22年にレギュラーツアーに出場して2位に入った経験もある。蟬川とは東北福祉大の同級生で、4年時は蟬川が主将、鈴木が副主将という間柄だった。
昨シーズンは、バーディ率6位やバウンスバック率2位(ボギーより悪いスコアを出した次のホールでバーディ以上のスコアを出す率)などの成績を残して賞金ランキング29位に。積極果敢なプレースタイルと悪い流れを断ち切るメンタルの強さに今シーズンも期待したい。

持ち球をフェードに変えた前田光史朗が後半戦に活躍

シーズン中、「同世代に負けないようにもっと頑張りたい」と語っていたのは、2000年9月5日生まれの前田光史朗だ。昨シーズン前半は自身が納得できる成績を残せていなかったようだが、後半戦は「ANAオープン」(2位タイ)、「バンテリン東海クラシック」(6位タイ)、「CANチャンピオンシップ」(7位タイ)などでトップ10フィニッシュ。賞金ランキングで42位に入って初のシード権を獲得している。調子が上がった要因は、球筋をフェードに変えてアイアンの調子が良くなったことだという。また、ショットの精度だけでなく、フェアウェイキープ率12位のドライバーの安定性と平均パット7位のパッティング技術も前田の武器といえる。ドライバーからパッティングまで、穴のないプレーヤーという印象だ。
今シーズン、中島はDPツアー(欧州ツアー)に挑戦するが、蟬川、平田、鈴木、前田はシード選手として国内ツアーを主戦場に戦う予定だ。男子版プラチナ世代は、昨シーズン以上の活躍を見せてくれるはず。今年の彼らのプレーに注目したい。

YOU MAY ALSO LIKE

JOURNAL TOP