#38 波のない日は…

Posted on : November.17.2023

季節が夏から秋に移ろい、やがて冬の気配を感じられるシーズンになってきました。台風シーズンが終わりを告げ、時に憎いまでに力強かったうねりも徐々に勢力を弱めています。ウェットスーツは厚手のものに切り替わり、海に行くには少し腰が重くなる時期。しかし、これからの季節の過ごし方が、次へのステップに繋がるというのは紛れもない事実です。波のない日や、どうしても海に行くのが億劫になったときに、どうやって過ごすのがいいのか考えてみましょう。

海から遠ざかったときは…

海に行かないときでもどうやってサーフィンと繋がることができるのか考えると、最初に思い浮かぶのが体を鍛えることです。一番手軽に始められるのが、ウォーキングやジョギング、ランニング。これらは体力をキープするという意味で有効です。海から遠ざかる期間が長くなると次に海へ行ったときにどうしても息が切れやすくなるので、そうならないために少しでも体を動かすようにしましょう。

ただ、ウォーキングやジョギングは基礎的な体力キープには有効だとしても、サーフィンに必要な筋肉の維持には直接的に結びつきません。さらにステップアップに繋がる運動をするには、ジムなどで本格的に鍛える必要があります。自宅で鍛えることももちろん可能ですが、器具が揃っているジムに行く方が効果的に鍛錬することができます。最近はYouTubeなどでトレーニング動画が上がっているので、そういったメディアを利用しつつ、自分の弱い部位やサーフィンに必要な部位をジムなどで重点的に鍛えていくといいでしょう。

自分で体を鍛えるのが苦手だという人は、パーソナルトレーナーの元でトレーニングするのが有効です。トレーナーはその人が鍛えるべき部分を見抜き、サーフィンに効果的なメニューを考案してくれます。続けていくうちに体力が向上すれば、強度をアップしたり、別のメニューを作ってくれたりします。あまり自分で考えることなく、そのトレーナーの指示に従っていれば自然とサーフィン向きの体が仕上がっていくことになります。ある意味ラクな方法で(もちろんトレーニング自体はキツいはず笑)、次に海へ行くまでの体力向上を目指すことができるのです。

なにより、こうして体を鍛えれば鍛えるほど海へ行ったときのスキル向上に繋がるので、海から離れていてもサーフィンに対するモチベーションを上げることができます。次に海へ行くのが楽しみになってくるはず。最近はオンラインでもパーソナルトレーニングを受けられるなど、健康ブームに乗ってさまざまなトレーニング方法が確立されているので、自分のライフスタイルに合わせて一番合うメソッドを利用するといいでしょう。

道具のメンテは忘れずに
 
波がない日など、海から遠ざかっている期間にできること。他にはサーフィンのエクイップメントを整えることが考えられます。季節の変わり目でもあるこの時期に一度すべてのサーフボードのワックスを剥がし、ボードのチェックをしてみましょう。綺麗にしてみると、サーフボードの傷や凹みが見つかることがあります。もしその傷がボードの寿命に関わるようであれば、この機会にリペアをするべき。その上で新しいワックスを塗ればボードへの愛情が増して、さらに海へ行きたい気持ちに駆られるはずです。
当然、リーシュコードのチェックも欠かせません。台風シーズンのビッグスウェルで伸びたり切れ目が入ったりしている可能性も考えられます。この際にリーシュの状態を確認し、特に半年以上使っているようであれば新調することをおすすめします。
ウェットスーツのケアも海から離れている時期にできることの一つです。夏から使っていたウェットをシャンプーで洗い、厚手のハンガーで陰干しをして、翌年の使用に備えておきましょう。そのとき、ウェットスーツが壊れていないか、確認するのを忘れないように。もし避けていたり、繋ぎ目が剥がれていたりしたら、自分でリペアをするか、メーカーに依頼しましょう。季節的に使用しない種類のウェットをこういう時期に直しておくのは賢いやり方です。翌年必要になったときになってリペアしておくべきだったという後悔することがなくなる上、ウェットの寿命も格段に伸びるからです。
ニューボード購入というウルトラC
 
思い切ってサーフボードを新しくオーダーするという方法も、波のない時期や海から遠ざかっている時期にやってみるべきことの一つです。雑誌やウェブサイト、SNSなどを見ながら次はどんなボードに乗ろうかとイメージを膨らませ、実際のディメンションを決めていく作業は、サーファーならではの楽しみ。サーフィンの上手な友人などにボードの相談をしてみるのもいいでしょう。カスタムオーダーだと出来上がりまでに時間が掛かるので、それまで待てないという人はショップのストックボードを購入するのももちろんアリ。いずれの方法でも、新しいボードを手にいれる、もしくはオーダーするというのは、サーフィン熱を一気に上げる最大の手段となるでしょう。もしかしたらボードをゲットした翌日に波があれば、そのままの勢いで海に向かっているかもしれません。

来るべきザ・デイのために
 
これから波のない日や、どうにも腰が重くて海に行く気がしないときなどは、自分なりに次の海へ行く日を想像してさまざまな準備をしておきましょう。そうすれば自分好みのグッドウェーブが割れたとき、フィジカルやメンタルが整ってなくてみすみすチャンスを逃してしまった、なんて悔しい思いをせずに済むはずです。


YOU MAY ALSO LIKE

JOURNAL TOP